2009年12月16日水曜日

八方尾根の新たな試み

リフト券にICカード導入 白馬・八方尾根

以下、引用

 白馬村の八方尾根スキー場は今季から、新たなICカードシステムによるリフト券を導入する。「スイカ」「パスモ」などICカード乗車券と似たシステム。従来のICチケットに比べ、情報容量が大きく、平日シーズン券など多くの券種の発売ができる。利用客も登録することでポイントがたまり、様々な特典が受けられる。八方尾根索道事業者協議会は、将来的に広範なレジャー施設で共用できるカードにしたいという。(山田新)

 同スキー場は96~97年シーズンにICチケットを導入したが、機械の老朽化や、メーカーの事業撤退などで保守管理が難しくなっていた。このため、IT関連会社・インテージ長野やJTB、NTTドコモ長野支店などが開発した、新しい非接触型ICカードシステム「iCoPPa!(イコッパ!)」を導入することにした。

 従来のICチケットはリフトの乗車管理と料金精算に特化されており、設備や保守管理のコストが高かった。イコッパは汎用部品を多用し、設備投資はほぼ半減、メンテナンスフリーを目指している。八方尾根では約2億円をかけ、全山で59台の乗車ゲートを設置した。

 カードはクレジットカードとほぼ同じサイズで、最大10種類の券種を組み込める。保証金500円を払って購入。窓口で、券種に応じて必要な料金を払いデータを書き込んでもらう。チャージすることで何度でも使える。

 シーズン券の場合は、乗り場のパソコン画面に利用者の顔写真が表示され本人確認できる。利用者はどのリフトに何度乗車したかなど、利用履歴を携帯電話で参照できる。索道会社にとっても客の利用動向の分析などに活用することも可能だ。

 同様のリフト券システムは、北海道のニセコや山形県の蔵王スキー場などで導入したスキーデータ社(オーストリア)のものがある。同社のカードをイコッパも認識でき、共通券化が可能だという。イコッパはより汎用性が高く、将来、宿泊料や飲食店での利用も可能になるとしている。



非常にチャレンジングな試みだと思う。ポイント市場はいまや1兆円以上のマーケットに成長しており、すでに成熟化を迎えている。Tポイント(TSUTAYA)を始め、ネットワーク共通化による市場規模の確保、利便性の向上によるシェア争いが行われている。

スキー場は、以前のスキーバブルの時代より年々、来場者数が減っており、対策が急務であった。しかし、相次ぐスキー場閉鎖やROI考慮による設備投資抑制のために、なかなか打破できない状況が続いていた。

また、都心の娯楽の多様化により、個人の時間利用が拡大していることや「巣篭もり消費」に代表されるように、ブロードバンド化によるデメリットの享受を受けていたようにも思われる。

一時はボードのブームもあって、盛り返しの兆しを見せたこともあったが、結局は役不足。

今後は、同制度における来場者の行動分析や、その他の打開策に期待が集まるところである。

個人的には星野リゾート辺りにも絡んでいただけると非常によいと感じるのだが…

なんにせよ、パイオニアがわれらが八方尾根スキー場ということで、大いに期待したい。

0 件のコメント:

ページビューの合計