2012年3月1日木曜日

サッカー選手の正しい売り方を読了!

サッカー選手の正しい売り方 移籍ビジネスで儲ける欧州のクラブ、儲けられない日本のクラブ
サッカージャーナリストの小澤一郎さんの新しい著書。
最近のフットボールは監督の哲学をビジネスになぞらえるものが多い中、フットボールビジネスの特に選手の移籍に特化したすばらしい問題提起の内容となっている。
長友の移籍に伴う成功事例や岡崎の移籍に伴う騒動や問題点を浮き彫りにしながら、様々な関係者への取材などでより事実関係を埋めていくという内容。
 
現時点での移籍の地位向上はすばらしいが、その実が「0円移籍」である事実が強調される。 たしかにこの点は早急に対策が必要であり、選手との契約関係の見直し方や結び方などをしっかりと取り組むべきだと思った。
その辺の専門家が少ない点など、個人的にもそういったビジネスに興味があるので、とても参考になった。
 まあ、欧州の移籍市場もボスマン判決以降徐々に変化していき、様々なフットボールビジネスのマーケティング施策などに押し進められ、今のようになっているので、焦ることはなく着実に進めていけばよいだろう。

また、著書の中でスペインでのソシオクラブであるオサスナの事例が出てくるが、まさかオサスナがソシオ制だったとは知らなかった。あとビルバオも。(まあ、バスクの雄は想像できるが。)

たしかにこういった中堅クラブの戦略はよいケーススタディになるし、私の愛するジェフなどはそういった戦略からJ1中堅まで戻ってくれないかなぁと考えているのだが。。。 

とにかく、すばらしい内容でした。 ただ、ある程度サッカーの移籍に理解がある状態で読まないとあまり面白くないかもしれない注釈付きです。 

目次
●第一章 いまJリーグの移籍市場で何が起きているのか?
●第二章 Jリーグ移籍の内実
●第三章 日本における海外移籍、国内移籍の現状とあるべき姿
●第四章 海外の移籍ビジネス最前線
●第五章 選手の価値を高めるマネジメント
●第六章 エージェントの存在意義
●第七章 選手とクラブの幸福な関係とは?



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